北極海(ほっきょくかい)とはユーラシア大陸、グリーンランド、北アメリカ大陸などによって囲まれた海。北極点は北極海内にある。北氷洋(ほっぴょうよう)、北極洋(ほっきょくよう)とも呼ばれる。国際水路機関 (IHO) は北極海を大洋と認定しているが、海洋学では大西洋の一部をなす地中海と見なされる。これは北極海の海水循環が、塩分濃度差と温度差に支配され、大西洋に従属しているためである。
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高緯度に存在するため、北極点周辺は一年中、その他も冬になると氷に覆われる。ただしノルウェー沖は暖かい大西洋の海水が流れ込むので凍結しない。
北極海では生物種が多様であり、氷の上にはホッキョクグマなど多数の動物が生息する。またセイウチやホッキョククジラ、イッカクにシロイルカといった危機にひんする海洋生物も住む。生態系のバランスは非常に繊細であり、その変化は小さく、環境に対する打撃からの回復力も弱い。植物の数は、海水中の植物プランクトンを除き少ない。植物プランクトンは多数生息しており、北極海の生態系にとって非常に重要な存在である。北極海に流れる大河や、大西洋・太平洋からの海峡から、多くの養分が北極海へ入り、植物プランクトンが育つ。夏の沈まない太陽によりプランクトンは光合成を盛んに行い繁殖するが、太陽の昇らない冬は空の薄明りなどの光を求めて厳しい生存競争を繰り広げる。
最近では、北極には深刻な環境問題が起きている。地球の温暖化の影響で北極海の氷が薄くなり、氷が覆う範囲も狭くなってきているという。 しかしアメリカ国際北極圏研究センターは、北極海の氷は2008年11月に21世紀最高の面積になっているとし、これらの情報には未確定な部分が多い。 北極海の氷が減ることは、地球が太陽光を外部へ反射する割合(アルベド)が減ることにつながり、温暖化が加速される。多くの科学者は、北極での温度上昇で溶けた氷が北半球に流れ込み海流のパターンを変えてしまう(例えば、北大西洋に流れ込み、ヨーロッパを温めている暖流を押し下げてしまう)ことを懸念している。
長年にわたり、毎年春になるとオゾンホールが北極の上空に出現している。 その他、ロシアによる放射性廃棄物のカラ海への投棄やノヴァヤゼムリャにおける冷戦期の核実験などによる放射能汚染、アメリカなどによるアラスカでの石油開発による生態系への悪影響も懸念されている。